介護の仕事は、介護福祉士などの資格を必要とするもののほか、送迎や生活援助など資格を持っていなくてもできる仕事があります。いずれの仕事をするにしても、介護の仕事には様々なスキルが要求されます。特に介護施設や自宅に訪問して介護する仕事では、介護に直接結びつく技術を向上していくことが大切です。例えば、寝たきりや体が不自由な方の体位交換をしたり、日常生活の動作を介助する場合、利用者の方が痛みや苦痛を感じないよう、楽にできる方法や安全にできる方法を身につけていくことができます。

介護技術とともに大切なのが、コミュニケーションスキルです。様々なアンケートや調査を見ると、介護施設などの利用者とその家族は、きちんと話を聞いてもらえることや積極的に声掛けをしてもらえることを重視していることがわかります。介護技術が優れていても、職員の方の態度で施設のサービスの良し悪しを判断されてしまうこともあるため、利用する方との接し方は大切になります。そして、思いやりや気配りを示すことが、自分自身の介護技術の向上にもつながります。

介護の仕事では、チームでの仕事を意識した取り組みが大切になります。特に24時間介護を実施している施設などでは、一人ですべての仕事を行うことはできないため、引継ぎや申し送りが必要になります。そのため、「報連相」ができることや経過記録を理解してわからないことを確認する素直な態度、看護師など他の職種の方とも連携できるなど、総合的な人間力が求められます。